人生漂流

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ニュージーランドから見た日本の大地震

今回の東北地方で起こった大地震に襲われ亡くなった方々のご冥福をお祈りします。また困窮されている方々の生活が一日でも早く普段のとおりに戻ることを願ってやみません。帰国したら私ができることでお手伝いしたいと思っています。

日本の地震を我が身のことのように思うニュージーランド人
クライストチャーチで大地震(2月22日)が起こって、その17日後に東北地方で強さが1万倍という信じられない地震が起こったためニュージーランド人は世界の中でももっとも日本の地震に強い関心を寄せ、被災者を心配しています。クライストチャーチ地震のとき日本から国際救援隊が来たこともあって、今度はニュージーランドが日本を助けるときだとキー首相も言っています。

ニュージーランド人は特に二つのことに注目しているように見えます。
一つはニュージーランドの地震と日本の地震の関連性です。これについては前項「宮城県沖地震」に書きました。インドネシアのスマトラ大地震のときもその前触れのようにニュージーランドで地震があり、太平洋地域での大地震とニュージーランドでの地震は関連があるという説を信じる人が増えているように思われます。そうでなくても同じような地理的条件下にあるためニュージーランドと日本は運命を共有していると考える人が増えています。

もう一つは原子力発電所の事故です。ニュージーランドは原発を作らないことを宣言しており、アメリカの原子力潜水艦の寄港を拒否したこともあります。ニュージーランドの発電は60%以上が水力発電で、それ以外に火力(石炭)、地熱、風力発電があります。原発の発電コストは水力より高く(水力による発電コストは国によって異なり日本はコストが高い)、石炭による火力とほぼ同等と言われています(石油による火力発電は水力の2倍)。しかし火力発電は大量のCO2を排出(原発の40倍)するため人口の多い国に何カ所も火力発電所を作ることは環境への影響が懸念されます。ニュージーランドの人口は日本の1/30ですから、原発に頼らなくても水力などだけで発電量をまかなえるわけですが、今回の福島原発での事故はニュージーランドの反原発感情をさらに強めると思われます。

災害への備えがない国
ニュージーランドはこれまで大きな地震、津波、サイクロン(日本の台風に相当)に見舞われたことがほとんどありませんでした。こちらの人はニュージーランドに自然災害がないのを自慢しています。北島で火山の爆発と中小規模の地震があるくらいです。そのため自然災害に対しては無警戒、無防備で、海も川も護岸工事をしたところをほとんど見たことがありません。自然景観は良くなりますが、これで洪水になったとき大丈夫なのだろうかとしばしば心配になることがありました。建物は耐震を考えて建てられたものが少なく、レンガや石で作った建物がいまだに多く、そのため2月のクライストチャーチ地震では市の中心部が壊滅的打撃を受けることになりました。津波への備えはほとんどなく、巨大な津波が来たらひとたまりもないと今になって恐れおののいています。

予言者の登場
ニュージーランドでまた大地震が起こるという噂が流れています。それは3月20日前後だと予想する人すらいます。それはオークランドに住む Ken Ring という人で昨年9月4日と今年2月22日にクライストチャーチで起こった地震をラジオやツイッターで予言したということで有名になりました。彼は太陽の活動および地球と月の位置関係から地震を予言しています。科学者は誰も彼の言い分を認めていません。彼は2月28日にニュージーランドでもっとも有名なテレビ・キャスター John Campbell のニュース番組でインタビューを受けましたが、Campbell 氏はRing氏を信じることはできないと一方的に攻撃するばかりでRing 氏が喋る隙をほとんど与えませんでした。Campbell 氏は失礼なインタビューだったと翌日謝罪しましたが、Ring氏は3月20日が過ぎるまで何もコメントを出さないと言っています。3月20日はいわゆる「スーパー・ムーン」の日です。スーパー・ムーンとは月と地球の距離が最接近し、かつ新月か満月が重なることで、引力が変わって異常現象が起こるという俗説があります。3月20日は18年ぶりに月の大接近があり、かつ満月の日にあたるためRing説がもてはやされるわけです。こういう不安の時代には終末説のような予言を信じる人が増えるようです。私がクライストチャーチを発つのは19日夜ですが、こういう話を聞くと根拠がないとは思ってもなんとなく不安になります。
(2011/3/14)
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by tochimembow | 2011-03-14 16:53 | 大地震
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定年退職後、リフレッシュのためニュージーランドを半年間漂流しているうちクライストチャーチ大地震に遭遇。日本に戻ったら、またしても働くことに。 片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず(芭蕉)


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