人生漂流

frontback.exblog.jp ブログトップ

カテゴリ:英語苦労話( 7 )

英語は上達したのか?

5ヶ月半のニュージーランド滞在を終えて地震で大変な目に遭っている日本に戻ってきました。これから被災地の人々のお役に立てることをしたいと考えています。

英語の国にいる間に英会話がうまくできるようになりたいというのは常に思うことで、今回も教会などでボランティアがやっている英会話教室を3個所見つけ、時間があるときは行くようにしていましたが、さて上達したでしょうか。総じて自己採点すれば、英語を少しは聞けるようになったと思います。相手によって話している英語が聞き分けられるかは全く違います。一番よく分かる相手で半分くらいの英語が分かりますが、分かりにくい相手だと10%くらいしか分かりません。それでもクライストチャーチに住んだ当初に比べると聞こえるようになっていると感じることがよくありました。ヒアリングが少しよくなると今度は話す方がうまくいかないなと感じます。頭の中で文章を作って、それを口にしているのがよくないのかもしれません。日本語から英語に訳すことなしにとっさに英語が出てくる文章のストックが少ないと思います。

3年前、妻がアメリカに1年間滞在し、その間の妻とアメリカ人のコミュニケーションを見て、英語ができる、できないは気にせず、無手勝流でぶつかっていく姿勢に感心しました。英語ができないことを恥じず、誰にでも話しかけて少しでもコミュニケーションできることを楽しんでいるのを見て、これが極意だと思いました。それをなるべく取り入れて、道であった見知らぬ人とでも話すように心掛けていたら、確かに会話が楽しくなってきました。旅行に行ってモーテルに泊まるときはオーナーに「どこがお薦めのレストランか?」などと聞き、山を歩いていて人に会ったら「山道は険しいか?」などと聞き、タクシーに乗ったら「この町はどこがいいか?」と聞き、とにかく何か話題を探して話すようにしました。こちらの英語がうまく伝わらなかったり、相手の言うことがほとんど分からないときはめげますが、その次に楽しい話ができる人に出会えると「あぁ、今日はよかったな」と思います。

これまで英語圏の国はアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドに行きましたが、イギリスでは、英語がうまくない自分を見下していると感じることがありました。アメリカにそういう人は少ないのですが、それよりもアメリカ人はこちらが相手の言っていることがよく理解できていなくても、お構いなしに喋って分からないことにあまり配慮してくれないと感じることがあります(もちろん人によって違いますが)。ニュージーランドの人と交流していて、いいなと思ったのはこの国の人は話す内容に嫌みがなく、会話をしていて気持ちがいいことです。英語ができないからと言ってバカにするような態度は見たことがありません。そういう点でカナダはニュージーランドに似ているかもしれません。これは生活水準が影響しているように思えます。平均的日本人は「中の上」の暮らしをしていて、ニュージーランド人は大体の人が「中の下」くらいの暮らしをしていると思います。彼らは所得が少ないことを気にしている風はなく、生活を充分エンジョイしているから自分達の生活の質 (quality of life) は高いと考えています。自分の社会的地位や収入をそれとなく自慢したり、他の人と比べたりもしません。野心や競争心がないということは社会を推進させる力が弱くなるという問題もあるでしょうが、お互いの生き方を認め合っていることは健全な社会を作る上では大事なことと思います。

再び、ニュージーランドに来ることがあればもっと積極的に人々と話していきたいと思います。今回はいろいろな生き方や価値観について話し合うところまでは行かなかったので、今度はそういう話をしたいと思います。水曜日に行っているエリム教会で皆が別れを惜しんでくれました。私以外はすべて女性です。
e0207997_18312857.jpg

これまで親しくしてくれたニュージーランド人が私に必ず聞くのは"When are you coming back?"(いつ戻ってくるの?)です。
(2911/3/21)
[PR]
by tochimembow | 2011-03-21 18:36 | 英語苦労話

グロービッシュの時代 英語は変わる

ニュージーランド(NZ)英語がアメリカ英語と違う点があることはすでに書きましたが、いろいろなNZ人と話すとNZ英語はイギリス英語とも違うと言います。todayを「トゥダイ」、eightを「アイト」のように発音するのはロンドンの下町英語(コックニー英語)と同じですが、コックニー英語のようにhurricaneを「アリケーン」とは発音せず、「ハリケーン」と言っています。彼らにアメリカ人と話すとき支障はないかと聞くと「自分の英語がアメリカ人にまったく通じないことがあった」とよく言います。しかし彼らは自分の発音が間違っているとは全然思っておらず、アメリカ人の発音は自分たちとは違うものなのだと認識しているだけです。

アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドといった英語国に非英語圏から来た外国人はかなりの多数にのぼりますが、彼らの話すことを聞いていると流暢に英語を話す人は少数です。アジア系の店に行くとほとんど英語が話せない店員がいて、何か聞くと英語ができる人を呼びにいったりします。あれで仕事になるのだろうかと思いますが、英語ができなくて困っているようには見えません。英語を使わずに英語の国で暮らすことに慣れています。

ジャパニーズ・イングリッシュ(Japanglish)、チャイニーズ・イングリッシュ(Chinglish)、スパニッシュ・イングリッシュ(Spainglish)などは今や大手を振って通る国際英語となっています。昔はアメリカ人のように巻き舌で、複数の単語をつなげて話そうと苦労したものですが、そんな話し方ができなくても全く恥じる必要のない時代になってきました。

最近「グロービッシュ」(globish)という言葉が広まっています。これはグローバル(global) とイングリッシュ(English) をブレンドした言葉で、1500語のボキャブラリーで、文法も基本的なものだけを使って、コミュニケーションを図るというものです。IBMの国際市場担当副社長であったネリエール Jean-Paul Nerrière というフランス人がビジネスの世界で外国人同士が話すときの手段として提唱したものですが、それが一般に普及してきました。

ネリエール氏は、英語会話者を分類すると、非英語国の人が非英語国の人と英語で話すのが74%、英語国の人と非英語国の人が話す場合が22%で、英語ネイティブな人同士の会話は4%しかないのであって、非英語国同士の人が使う英語が圧倒的に多いという調査結果を紹介しています。そう事情を見て英語を母国語としない人々が多くのボキャブラリーと複雑な文法を覚えずに使える国際共通語を創成したと説明しています。

英語を母国語とする人にとって英語のグローバル化は歓迎すべきことでしょうか?世界のどこに行っても自分の言葉で通じるというのは便利でしょう。しかし一方、あちこちで英語が多様化し、変形していくと伝統的な英語文化そのものが崩れる危険性もあります。グロービッシュはブロークン英語を広めることになると批判する人もいます。しかしグロービッシュのHPを見る限り、受動態はなるべく使わないようにして、能動態で表現する、一つの文章は15語以内にするなどの指針はあるものの、間違った文法(述語を省くなどの簡略化しすぎた文法)を勧めているわけではありません。語彙にしても私がこの4ヶ月近くで話した英単語は1500語どころか、1000語にもはるかに及ばないのではないかと思います。ですからグロービッシュをマスターしておけば外国で困ることはまず起こらないだろうというのが実感です。グロービッシュが非英語圏の人々の間で一つの規格として定着しても英語の基本は守られると思います。

問題は発音です。正統な英語発音というものはあるのでしょうか。イギリスの知識人はBBC放送で話す英語が正統(クィーンズ・イングリッシュ)だと主張しますが、今や少数にすぎません。英語圏そのもので国によって発音(アクセントもふくめて)が異なってしまっている以上、発音のスタンダードはもはやないと言っていいのではないでしょうか。グロービッシュは発音については具体的なガイドラインを示していません。話すときはストレスを置く場所を間違えずに、できるだけ身振りや絵などを使うということとストレスがないシラブルの母音(schwa シュワ*)を正しく発音するようにと指導しているだけです。経済発展が著しいBRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)はすべて非英語圏(インドは英語を準公用語としているが、日常生活で使われてはいない)でその人口を合わせるとほぼ30億人になります。その人たちが国際政治、経済、文化、学問の分野で英語を共通語として使っているわけですから彼らの発音がネイティブな英語に与える影響は計り知れないものがあります。中国人の三人に一人が英語を話すようになれば、英語をネイティブとする人の数を超えてしまいます。言葉は話す人の数で決まる面があるので、チャイニーズ・イングリッシュが世界を席巻するようになったとき、英語の発音はどのように変わってしまうのでしょう。

参考
http://www.globish.com/ グロービッシュのホームページ。1500語のリストをダウンロードできます。

http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/ イギリスBBC放送の英語eラーニングページ。非常によくできたページです。

* schwa についての説明は「続きを読む」で。
(2011/1/22)

続きを読む schwaとは?
[PR]
by tochimembow | 2011-01-22 11:28 | 英語苦労話

日本語とマオリ語 英語の難しさを考える

日本語とマオリ語の共通性
クライストチャーチに住む日本人から「日本人が経営する温泉ホテルがマルイアにある」と紹介されたとき、マルイアを聞き間違えて「丸井屋」という屋号のホテルがあると思ってしまいました。ニュージーランドの地名のMaruia、Waikawa(ワイカワ)、Akaroa(アカロア)、Aoraki(アオラキ、マウント・クックのマオリ名)、Takaka(タカカ)、Taranaki(タラナキ)、Otaki(オタキ)、鳥の名前の takahe(タカヘ)などはマオリ語ですが、日本語を聞くような語感があり、ワープロで入力して変換キーを押すと何らかの漢字になってしまいそうです。

アルファベットで表したマオリ語を見るとすぐわかるように日本語もマオリ語も子音(k, s, n, h, m, t など)はかならずその後に母音(a, i, u, e, o)を伴います(母音を伴わない例外的日本語は「ん」と「っ」)。そして「c、f、l(エル)、v」から始まる言葉は日本語にもマオリ語にもありませんが、それはもともとそういう発音がないからです。こういう共通性があるためマオリ Maori の言葉を見るとなんとなく共感を覚えるのです。ハワイやポリネシアの言葉もマオリによく似た構造を持っています。

子音に弱い日本人
そこで我々が英語に接するときの問題ですが、英語は語尾が子音で終わることが多く、我々はそういう発音に慣れていないため、日本人が英語を聞き取りにくいことにつながっています。また日本語は元来「c」、「f」、「l」、「v」などの発音を持たないためそういう発音を聞き慣れていません。ニュージーランド人に私の英語は ”walks” なのか ”walked” なのか聞き取りにくいと言われたことは前に書きました(英語がわかったふりをする)が、これは子音で終わる言葉をうまく発音できないことを示しています。”train”, “sprig” のように子音が2つ以上連続する言葉も日本語にはなく、我々には発音しにくく、聞き取りにくい言葉です。

20年ほど前にネバダ大学の研究者に「今から僕がいう言葉が聞き取れるか?」と言った後で”release” (放出)と口に出したのですが、相手は「わからない」と言いました。舌を丸めて”r” を言い、舌の先端を上歯ぐきにつけて ”l” を言うのですが、何度言っても理解されず、”calcium release”と言ったら、「ああ、そう言いたかったのか」とわかってくれました。一つの言葉に "r" と "l" が混じっているとき(relax, rely など)はよほど注意して発音しないと相手には "rerax" あるいは "lelax" と聞こえているでしょう。我々初心者が英語をなんとか聞き取っているのは子音を正確に聞き取っているのではなく、言葉全体の響きや前後の関係から推測で聞いているのだと思います。”train”, “tree”, “truck”, “trim”, “troll”などは ”tr”の部分よりもその後の部分があるから聞き取れるのでしょう。”tree” はカタカナで書くと「トゥリー」でなんとか原語に近くなりますが、”release” はカタカナで「リリース」で ”r” と ”l” を区別して書けません。このように日本語に子音が少ないことが日本人にとって英語が難しい理由の一つです。

それでは英語を話す人は日本語の子音を全部理解できるかというとそうでもありません。その典型例が私の名前で Katuaki と書いても Katsuaki と書いてもアメリカ人やニュージーランド人は「どう発音するのか?」とかならず聞いてきます。「カチュアキ」とか「カトゥワキ」になったりで、何度か訂正して教えるのですが、今まで一発で正確に言えた人はいません。おそらく「ツ」という発音がうまくできないのと、「u」のあとに「a」がつながると余計混乱するみたいです。中華料理店の名前を英語で表記すると我々は全く読めないことがあります(例 Szechuan 四川)が、それと同じたぐいで、使い慣れない文字列はうまく発音できないのでしょう。

母音も難しい
日本語には母音が頻繁に出るので、それなら日本人は母音が得意かというとそうではないと思います。日本語に母音は5つしかありませんが、英語は「ア」だけで何通りもの発音があります。”a”だけでなく”o”や”u” や"er" も「ア」になります。日本人が英語を母国語とする人に”McDonald”を「マクドナルド」と言っても全く通じません。”hamburger” を後につけると、マクドナルド・ハンバーガーのことかと推測してくれますがハンバーガー・チェインのマクドナルドは正確にはMcDonald'sなので、単語だと「マクーナルズ」のように言い、かつ「ダ」にアクセントを置くと半分くらいの人には通じます。ネイティブ・スピーカーの発音を聞くと「マッーナル」と言っているように聞こえます。ややこしいことに「ハンバーガー」は「ハ」にアクセントを置く人と「バ」にアクセントを置く人に分かれます。マドンナ Madonna も「マドンナ」では通じません。アメリカ人に「歌手のマドンナだ」というと「マッァナのことか?」という答が返ってきます。イギリス人はもう少し「マドンナ」に近く「マッドンナ」という感じです。母音の使い分けは子音以上に難しいと思います。英語圏でも国によって発音が違います。何十年たっても私は母音を正確に使いまわすほどの器量が身につきません。それを戦後の貧弱な英語教育のせいにはしたくありませんが、最近の若い人は小さい頃から英語を聞く環境に慣れていて我々世代よりはよっぽど英語がわかるようになっています。

日本語とマオリ語の相違
日本語とマオリ語は全く同じ構造ではありません。マオリ語では「n(ん)」で始まる言葉(例 Ngawa ンガワ、地名)がありますが、日本語(および英語)には「ん」から始まる言葉はありません。言葉の途中や語尾に「ん」があるときは難なく発音できますが、最初に「ん」があると、息が詰まるように声を出さなければなりません。文法は全く異なります。日本語は主語から始まるのが普通ですが、マオリ語は述語→主語という順になります。

文字を持たなかったマオリ人
ニュージーランドでマオリ人の人口は約13%です。しかしマオリ人はニュージーランドでは先住民族なので、NZの公用語は英語とマオリ語になっています。ですから小学校ではマオリ語は必修科目となっています。マオリ語には文字がないため、アルファベットをあてて文字として表現します。文字を持たない民族だったため、記録がなく、一体彼らがいつニュージーランド島に来たのか、どこから来たのか、どういう歴史を経たのかは口伝から推測するしかありません。

蛇足ながら、一つの民族が固有の文字をもつというのは非常に大事なことと思います。日本人はひらがなやカタカナを創成したし、朝鮮人はハングル文字を創成しました。東南アジアで、タイ文字はありますが、ベトナム文字はありません。ベトナム人は漢字を使っていましたが、現在では漢字は廃止となり、アルファベットを使っています。漢字を当て字にしていただけで、ベトナム民族特有の文字は持っていなかったということです。本来その国の言葉の発音と外国文字の発音は厳密には対応し得ないものなので、その国の言葉を正確に表現するにはやはりそれにあった文字が必要だということです。

こちらに来て会話で苦労して、言葉について考えていたことを書きました。言語学に詳しい人が読むととんでもない誤解だと思われるでしょうが、そのときは指摘してください。
(2011/1/5)
[PR]
by tochimembow | 2011-01-05 19:23 | 英語苦労話

英語が分かったふりをする

週に2~3回教会などの英会話教室に行っていましたが、夏休みに入ったのでどこも2月までお休みとなり今週が最後です。

昨日(12月8日)はElim Churchが最後の教室でクリスマス・パーティを行いました。パーティとは言ってもクリスマス・キャロルなどを歌ったあと、持ち寄りの食べ物を並べてそれを食べながらおしゃべりするだけです(写真左)。
e0207997_151107.jpg

韓国人が巻き寿司を作ってきたので「これは日本の食べ物じゃない?」と聞くと、韓国でも寿司は日常的な食べ物になっているそうです。韓国でも名前は sushi です。

写真真ん中は私についている Avrill先生ですが、彼女に「私の英語の発音はどこがおかしいですか?」と聞くと、"walks"とか"walked"とか言ったとき、語尾が聞き取りにくいと言われました。しかし「あなたの英語はそんなに悪くない "Your English is not so bad."」とも言われました。"not so bad"という表現は微妙です。アメリカ人などに日本の食べ物を出して"not so bad(そんなに悪くない)"と言ったら、あまり気に入らなかったがそれをはっきり言うと失礼なので「そんなに悪くない」という言い方をします。ウ~ム、私の英語はあまりよくないという意味が込められているだろうか。ともかく参考になるアドバイスです。Avrillさんは、自分が話していることを我々がどの程度理解しているかを推し量りしながら話してくれるので、いい先生です。英会話教室を主催しているボランティアには学校の先生だった人が多いようで、そういう人は相手が理解したかどうかを判断しながら話を進めるので助かります(そうでない元先生もいますが)。慣れていない人は一方的に喋るのでお手上げです。

今日(12月9日)はCrockford Bridge Clubでの英会話教室(写真右)です。赤いマントを着ている女性(Margaret)がイギリスからクライストチャーチに開拓者が入って、町を発展させた歴史をある家族の物語として語ってくれました。最初、時代時代で使われた帽子をかぶり直しながら、概略を話して本題に入っていったのですが、だんだん彼女の英語が分からなくなりました。隣にいたJudithという女性が心配そうに「彼女の英語が理解できるか?」と聞いてきました。
 私「最初は分かったけど途中から分からない」
 Judith「彼女は1840年代の英語を使い、その当時の人々が使っていた訛りで話している」
 「それで分かりにくいのか。すごく話し上手なのは分かるのだけど・・」
 「彼女は学校の先生なので話は上手なの」(実はJudithの英語も半分くらいしか分かりませんでした)
 「彼女は単語の最初のHはわざと発音していないの」
 「それではHerefordはヘレフォードと言わないのか?」
 「エレフォードのように発音している」
 「あなたたちも単語の最初のHは発音しないのか?」
 「私たちはHはちゃんと発音する」

コーヒー・ブレークのときに日本人の奥様方が3人固まっていたので「Margaretの話は分かりましたか?」と聞くと、3人とも「全然分からなかった」と言います。面白いことにそれぞれの人が他の人は話が理解できているのに自分だけ理解できなかったと思っています。それぞれ分かっているような顔をして聞いているからですね。

私のテーブルの前にいた韓国人はNZ人に一生懸命話しかけて議論しています。ところが横でよく聞いているとお互いの話が完全にすれ違っていて、どちらも相手の話していることが分かっていないようです。NZ人は「私が聞いているのは・・・ということだ」と言っているのですが、韓国人は全然違うことを答えているようです。最近、気がついてきたことですが、英語を母国語とする人と外国人が会話しているとき、双方が相手の言っていることをちゃんと理解していなくて、分かったような顔をして話を続けているのではないかと思うことがときどきあります。NZ人は相手が言っていることが分からないのであれば、聞き直せばいいのですが、文法もおかしい、発音もおかしい外国人ばかりだと聞き直すのが面倒になっているのかもしれません。

こういう教室に来ている外国人に英語を読むこと、書くこと、喋ること、聞くことのどれが一番難しいかと聞くとみな口を揃えて「聞くこと」だと言います。グループ会話で誰かの言うことが聞き取れないとき一言一言聞き直していたら、とても話が進みませんが、こういう中途半端なコミュニケーションで分かったようなそぶりをしていて、相互理解ができるのだろうかと疑問を感じます。1体1で話しているときは分からないことはなるべく何度も聞き直そうと思っています。日本人同士でもそうですね。相手が言っていることをちゃんと「聞くこと」が大事です。
(2010/12/9)
[PR]
by tochimembow | 2010-12-09 17:33 | 英語苦労話

英会話教室に行く

留学や仕事で外国に行ったときは英語を話さないと仕事になりませんが、リタイアで遊びに来ているときは英語をほとんど使わなくても暮らしていけます。道で会った人とときどき話をしますが、長くても10分間くらいのものです。これでは英語が上達しないと、英会話教室をインターネットで探しました。日本の業者が斡旋して、語学留学できた生徒が入るスクールがありますが、授業料が月5~6万円もするので、こういうのはばかばかしくて行く気になりません。教会などでボランティアの人がやっているクラスをいくつか見つけて、3週間前からそこに通っています。どこも行ったときに授業料3ドル(たったの200円)を払います。
 月曜日に行くのはSt. Marks Church(写真左)で、最初全員があるテーマについての講演を聞いて、後半は数人ずつクラスに別れて話し合いをします。初めて行ったときはNZの農林省の人が来て、検疫の話をしました。NZによそから動植物や微生物が入り込まないようにするのにどういう体制を取っているかという話で、私は専門に近く面白かったのですが、他の人はあまり理解できなかったようです。30人くらいの外国人が来ていて、日本人が4,5人います。ここのシステムはいいと思うのですが、小クラスに分かれるとき日本人ばかりのクラスにするのはあまりよくないなと思います。
e0207997_15545855.jpg

 水曜日に行っているのはElim Church(上写真右)というところで、ここは生徒は少ないのですが、日本人は私だけで、それがいいと思っています。韓国人が多く来ています。

下の写真はSt. Marks教会で許可を得て撮った写真です。
e0207997_160572.jpg

e0207997_1611957.jpg


今日(木曜)、初めて行ったのはCrockfords Bridge Club(トランプのブリッジをする公民館のようなところ)というところでボランティアが行っているクラスで、ここも日本人が何人かいました。毎回、自由にグループを替われるのでいろいろな人と話ができる利点があります。いずれのクラスも中間にコーヒー・ブレークがあって、そこで誰とでも自由に会話ができます。

あまり日本語は使わないようにしていますが、今日会ったある日本人女性の話をご紹介します。
 「NZの永住権を取って18 年間ここに暮らしていますが、これまで英語を使わなくても特に不自由はありませんでした。子供は大きくなったし、将来はここで養老院に入るつもりなので、あまりに英語を話さないのもいけないと思ってこの教室に入りました。知り合いの中国人は両親を連れてきて住んでいますが、ご両親は全く英語ができません。それでも何の問題もなく、快適に暮らしています。クライストチャーチでは英語ができなくても全く支障はありません」
 私が「さっきガーデニングについて講演した人の話は半分も理解できなかった」というと、「私もですよ。皆分かったような顔をしているが、大部分の人は分からなかったと思いますよ。試験をするわけではないから、聞き取れないときはフンフンと分かったような顔をしていればいいんです」と言われました。 
 このように英語ができなくても暮らせますが、せっかく半年も暮らすのですから少しは英会話が上達して帰りたいものです。第一、NZのことをいろいろ知るいい機会ですから。私は行くたびにニュージーランド人に質問して回っています。

いずれのクラスも勉強に来ているのはほとんど女性です。男は皆働いているということなのか、あまり積極的に英会話をやろうとしないのか?ボランティアの先生もほとんど女性です。社会活動は今や女性が主体ということでしょうね。どのクラスも出席を取ったりせず、行きたいときに行けばいいので、他に予定がないときはこういうクラスに出ようと思っています。
(2010/11/11)
[PR]
by tochimembow | 2010-11-11 16:24 | 英語苦労話

英語ができないから外国に行かない?

クライストチャーチ観光の中心である大聖堂付近で信号待ちをしていると後ろから大声を出して大阪弁でがなり合っているおばちゃん集団の声が聞こえました。左を見ると若いおねえちゃんたちが幼児っぽい日本語でがやがや言っています(外国で若い日本人女性のグループはひどく幼稚に見えることがある)。一瞬、ここはどこだろうと思いました。
 外国旅行に行って一言も英語を話さずに帰ってくる日本人はかなりいます。今は英語ができないから外国には行けないという時代ではないのです。最低、空港で入国審査のときだけは英語で渡航目的を言うはずですが、それもツアーの添乗員がいれば代わって話してくれるし、日本語で「わたしゃ、英語は分からん」とわめいていれば「もう行っていい」と言われます。英語をほとんど使わなくても半年でも1年でも支障なく生活できます。買い物をしても無言でカードを差し出すだけですんでしまうし、近所に日本人がいれば必要な情報は全部そこから仕入れることができますから。英語の国に住んでいたから英語はペラペラだろうと言われることがありますが、とんでもないことで、いるだけでは英語は絶対にうまくなりません。30年近く前、アメリカに留学したとき、帰るまでには自由に英語を使いこなしているだろうと期待して出かけましたが、帰ってくるときその夢は無残に打ち砕かれていました。
 言語はコミュニケーションの手段であり、コミュニケーションをしようとしなければ言葉を使うことはありません。逆に言うと積極的にコミュニケーションを求めていかなければ英語は上達しません。それは分かっているけど、日本人はどうしても臆してしまいますね。中国人や韓国人で気後れする人は少ないと思います。私の妻は英語のボキャブラリーは少ないし、アクセントの位置は正確でないことが多いし、文法も間違いだらけですが、どんなアメリカ人にも平気で話しかけていきます。はたで見ていて「どうしてあの英語で会話できるのだろう?」と思うのですが、不思議に通じるのですね。Skypeを使って頻繁にアメリカ人の友人と話しているので、身振り、手振りで通じているわけでもありません。アメリカ人からは、彼女はシャイな日本人のイメージからはかけ離れているように見えるらしいです。要するにコミュニケーションそのものを楽しんでいるのですね。コミュニケーションを繰り返すことで確実に彼女の英語能力は上達しています。英語が通じないことを恥じない妻の姿勢は大いに尊敬に値します。
 英語ができるようにするのではなく、人とコミュニケーションしようとすることの方が大事ではないでしょうか。
(2010/11/1)
[PR]
by tochimembow | 2010-11-01 13:52 | 英語苦労話

トホホホ

何度外国に行っても英語がうまくなったとは思えません。ここでスーパーの店員と話してもよくて半分くらいしか分かりません。英語を練習するには年寄りの人と話すのが一番いいようです。ゆっくり話すし、スラングも少ないからです。散歩しながら出会った老人に挨拶して"Lovely day"(いい日ですね)などと言って、言葉を返してきたら立ち話をすることがよくあります。半分くらいしか聞き取れませんが、耳の練習になります。
 今日はHorseshoe Lakeというところを歩こうと、近くのショッピングセンターに車を置いて歩いて行ったら場所が分かりません。通りかかったおばあさんにWhere is Horseshoe Lake?と聞いたら"I can’t understand.なんと言ってるか分からない"と言われました。繰り返し言っても通じず、Horseshoeだけを言ったら「あぁ、ホースシュー・ラークね」(ライクと言ったのかもしれない)と言われました。Lakeをレイクと言うと通じないのです。
 そこで教わった道を行くとフェンスに囲まれた公園があって、ゲートを開けて中に入り、犬を遊ばせている女性に今度は「ここはホースシュ-・ラークか?」と聞いたら一発で通じ、「ここはdog parkよ。Horseshoe Lakeは向こうのゲートを抜けたところよ」と答が返ってきました。フェンスに囲まれて、入るときにかんぬきを外して中に入る公園て変だなと思ったら犬の公園だったのです。
 オーストラリアやニュージーランドではMondayはマンデイではなく、マンダイと発音するように「a」の発音が違います。"See you later.(またね)"を「シー・ユー・ライター」と言っているのも聞きました。ただし皆がこういう発音をするわけではなく、クイーンズ・イングリッシュの発音をする人も相当います。(10月15日)

(ちょっとうんちくを)
マイフェアレディで主人公のイライザがRain in Spainを「ライン・イン・スパイン」と発音すると、ヒギンス教授が「それは教養のない人の発音だ。レイン・イン・スペインと発音しなさい」と直させる有名なシーンがあります。ちなみに原文(原作:バーナード・ショー)ではThe rain in Spain stays mainly in the plain.と見事に「a」を連ねています。「ai」や「ay」を「アイ」と発音するのはロンドンの下町で使われるコックニー英語ですが、これがオーストラリアやニュージーランドに伝わったのでしょう。また同じ劇にIn Hartford, Hereford and Hampshire hurricanes hardly ever happen.というせりふが出てきてHartfordを「アートフォード」、Herefordを「エレフォード」のように「h」を発音しないのもコックニー英語だそうで、ニュージーランドでも同じ発音かどうかを今度はよく聞いてみます。

(続きはこちら)
[PR]
by tochimembow | 2010-10-16 11:47 | 英語苦労話
line

定年退職後、リフレッシュのためニュージーランドを半年間漂流しているうちクライストチャーチ大地震に遭遇。日本に戻ったら、またしても働くことに。 片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず(芭蕉)


by tochimembow
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31