人生漂流

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山歩きのさまざま

NZの登山(用語の使い分け) 
NZには日本の北アルプス級の山がたくさんありますが、一般者はそういう山の頂上に登るのは無理です。日本では林道を利用してかなり高いところまで車で上がって、そこから歩き始めるし、登山道は整備されているので、比較的容易に3000メートル級の登山ができますが、NZでは景観を守るため高いところまで車が上がることを認めていません。麓から登っていっても途中から道が分からなくなってしまいます。そのためかガイドブックには2000メートル以上の山に登るコースの紹介がありません。1500メートルくらいの山でも片道5時間くらいかかったり、2日以上かかる行程になっています(この場合は”トランピングtramping(山歩き)”、あるいは”トレッキング trekking”という)。高山の登頂は相当な熟練者かガイド付きでないと登れません(”マウンテニアリングmountaineering(登山)”という)。日帰りはとても無理で、たとえば最高峰のマウント・クック(標高3754メートル)はガイド付きで5日間の行程になっています。マウンテニアリングの場合は登山コースも整備されていないだろうし、高山は夏でも頂上が雪で覆われているためかなりの技術がいるでしょう。ピッケル、アイゼン、ザイルは必須のようです。ですから我々が富士山や穂高や槍ヶ岳に登るのはトレッキング(またはトランピング)というべきでしょう。
 私がこれまで行ったところは日帰りが可能で、整備された道を歩くもので、これは”トラッキング tracking(人が作った道をたどるという意味)”というのが正確なようです。普通の人は登山ではなく、平坦なところをウォーキングしたり、低い山のトラッキングをするようです。政府の環境保護局 (DOC, Department of Conservation) はトラッキングをする道(トラック track)を整備しており、そういうところには緑の板に黄色の文字で書いた標識があります。この看板があるところは安心して歩け、分岐点にはDOCの看板があります。
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高い山に登るとある高さまではトラックで、DOCの標識がありますが、そこから上はDOCが整備していない道、ルート route になります。ここは簡単な道標があったりしますが、どこが道かわからないところもあります。
 NZに来る前は3000メートルの山に登れるかなと淡い期待を持っていましたが、こりゃ命がけだと悟り、今の所トラッキングに徹しています。しかしトラッキング・ルートはジョギングする人もいるくらいかなり低レベルのため、せめてトランピングくらいはしないとNZで山登りをしたとは言えません。
(2010/11/3)

(追加) 山小屋泊まりの山行
クライストチャーチに山歩きに詳しい日本人がいます。その人はアパートメント(日本で言うマンション)を所有していて、クライストチャーチに数ヶ月間来ては全国の山を歩き、日本に帰っているときはマンションを人に貸しています。その人に聞いた話です。

日本人は山の頂上に登りたがるが、こちらでは頂上を目指すことはまずなく、景色がいいところを歩くことを楽しむ。高い山は頂上まで山道がついておらず、相当な熟練者でないと行けない。日帰りができるコースもたくさんあるが、本当にいいのは何日もかけて歩く(トランピング)ことである。そのときはハット Hut と呼ばれる小屋に泊まる。ハットはミルフォード・トラック(後述)などを除くとすべて無人でマットレスがあるだけなので、泊まるにはシュラフ(寝袋)をもっていかなければならない。当然食料も必要である。ハットは政府の自然保護局(DOC, Department of Conservation) が管理していて、DOCでチケット(宿泊券、通常5~10ドル)を買って、ハットに泊まったときにそこに置いてくる。それ以外にシェルターという雨風を除けるだけの避難所もある。

NZにはDOCが定めたグレート・ウォークス Great Walks と呼ばれる9つの代表的な歩くコースがあります。なかには山ではなく海辺を数日間かけて歩くコース (Abel-Tasman Coast Track 日帰りも可能) も含まれます。日本人に一番人気があるのはフィヨルドランド国立公園にあるミルフォード・トラック Milford Track で「世界でもっとも美しい散歩道」と言われます。4泊5日のコースですが、このコースには食事付きでシャワーや洗濯もできるロッジがあります。それとは別にインデペンデント・ウォークといってガイドが付かず、寝袋と食料を持参して3泊4日で歩くこともできます。インデペンデント・ウォーカーが泊まるのはハットです。ロッジとハットは別の場所に建っています。ガイド付きのツアーは1日50人、インデペンデント・ウォークの場合は1日40人までという人数制限があります。
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by tochimembow | 2010-11-03 16:55 | トラッキング
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定年退職後、リフレッシュのためニュージーランドを半年間漂流しているうちクライストチャーチ大地震に遭遇。日本に戻ったら、またしても働くことに。 片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず(芭蕉)


by tochimembow
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