人生漂流

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恐怖の地震

2月22日午後1時頃2階でパソコンをやっているとき突然怪力の巨人に家ごとわしづかみにされて激しく揺さぶられるような衝撃が来て、建物がぐらぐら揺れ始めました。この2階はロフトのようになっているので、支えが弱く2階ごと落ちるかと思い、とっさに「地震のときはトイレか机の下に入るべし」という教訓が頭をよぎり机の下に潜り込みました。揺れは10秒ほどで止まりましたが、1階に下りるとテレビは台から落ち、棚の上のものが落ち、電気スタンドは落ちて割れていました。床に砂が混じった水が流れ込み、裏庭を見ると泥流のようなものがあふれています。床の水はタオルを動員して拭き取りましたが、電気と水が止まって、これ以上泥水を拭くことができません。家がひずんで、居間と寝室の間のドアが動かなくなっています。シャワールームの排水溝からも泥水が溢れています。(液状化した泥の写真は下の「続き」をクリックしてください)

道路では救急車や消防車がサイレンを鳴らしながら、ひっきりなしに通っています。1時間ほどたったときまた激しい余震があり、1回目より大量の泥水が流れ込んできました。水が出ないのでこれ以上はお手上げです。道路に出ると、舗装が波を打っていて、道路の形が変わっています。道路も泥水で覆われています。信号が点かないので、車はのろのろ走っています。無線LANが使えず、携帯電話も通じないので全く情報がわかりません。ふと気がついて車に乗ってカーラジオをつけるとニュースを聞くことができました。私はヒアリングがよくないのですが、こういうときは必死で聴くためか、死者が17人出たこと、道路が寸断されていること、クライストチャーチの80%が停電中であること、クライストチャーチ病院は無事でそこにけが人を収容しているが水が止まっていること、空港は閉鎖されていることなどがわかりました。車に乗っているときもしばしば余震があり、そのたびに車がぐらぐら揺れます。知り合いの日本人が来ましたが、歩いている最中に地震が来て、歩くこともできず、目の前で建物が倒れていったそうです。

夜になって幸か不幸か雨が降り始めました。幸というのはパティオにあるテーブルに雨が溜まるので、それを集めてトイレを流すための水として使えるからです。不幸なのは玄関前の泥をちり取りでどけて脇に積んでいたのですが、それが雨で流れて玄関前がまた泥だらけになりそうだからです。溶けかかったアイスクリームやあり合わせのパンで夕食を済ませました。翌日から北島に飛行機で行って、レンタカーを借りて、トンガリロ国立公園などを歩く予定にしていましたが、飛行機が飛ぶかどうか、空港まで車で行けるかどうかがわからず、ともかく朝早く起きて空港まで行ってみようと幸いに懐中電灯をもってきていたので、それを使って旅行の準備をしました。
 
夜の10時になってようやく電気が復旧しました。テレビ(傷だらけとなったが)を見ると、日本人の学生が建物の下敷きとなり、懸命の救助活動をしているというニュースをやっていました。クライストチャーチのシンボルである大聖堂の尖塔が完全に倒壊した映像を見てびっくりしました。インターネットは5分間だけ通じ、私のことを心配するメールが15名以上の方から届いていましたが、その返事を書いているうちにまたインターネットがつながらなくなりました。

この液状化現象を見るとクライストチャーチは砂地の上にあるのではと思います。マグニチュードは6.4と昨年9月の7.2より弱い地震ですが、直下のため被害が多く出ています。午後10時現在で65名の死者が出たと報道しています。昨年の地震では死者は出ていません。今回の後遺症はかなり長く続きそうです。市の中心部は壊滅的で、当分復旧の見通しは立たないでしょう。

多くの方から安否を尋ねるメールが来ていましたが、私は無事ですのでご安心ください。

PS 空港が正常化しているのでウエリントン行きの飛行機を待っています。北島に行ってきます。このブログは空港のWi-Fiを使って送信しています。(2月23日)

液状化した泥水の写真は下の「続き」で見てください。




家から表通りに出る道が泥水で覆われています。
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裏庭です。床と壁の間に隙間ができてそこから室内に泥流が流れ込みました。
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玄関前です。
ここは約3センチほどの高さに泥が溜まりました。
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これは乾くと灰色の砂です。
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by tochimembow | 2011-02-23 03:35 | 大地震
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定年退職後、リフレッシュのためニュージーランドを半年間漂流しているうちクライストチャーチ大地震に遭遇。日本に戻ったら、またしても働くことに。 片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず(芭蕉)


by tochimembow
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