人生漂流

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クライストチャーチから 大地震その後(3月17日)

ニュージーランドは地震対策が万全だったはずの日本でこれだけの被害が出たことに大きな衝撃を受けました。クライストチャーチの中心部はゼロから都市作りをやり直さなければならなくなりましたが、地震や津波にどう対処するかの教訓を日本で起こった悲劇から学ぼうとしています。

2月22日の地震後、約6万人がクライストチャーチを離れオークランドなどに移っていましたが、徐々に戻りつつあります。しかし外国人は帰国して戻らない人がかなりいます。約15%の地域ではいまだにトイレを使えず、市が用意したケミカル・トイレで用を足しています。

明日はクライストチャーチのハグレー公園で地震で亡くなった人の追悼式が行われます。これにはイギリスのウイリアム王子を始め、イギリス総督、キー首相などが参列しますが、この日は会社、学校が休日となります。地震直後、死亡者は220人にのぼると推定されていましたが、最近では180人に訂正されています。これは大聖堂の崩壊で22人が犠牲になったと言われていたのが、実際には死者がいなかったことなどがわかって推定死亡者が減りました。

自家発電懐中電灯
東京に住む長女が「電池を売っていない」と妻に訴えてきました。停電があるため懐中電灯に入れる電池(特に単一)が品切れのようです。英会話の教室で耳寄りなことを聞きました。手回しで発電して使える懐中電灯です。電池は不要です。それを売っている店を聞いて買いに行きました。英語で何と言えばいいかわからず"hand-generator flashlight"(手で回して発電する懐中電灯と言ったつもりです)と手で回す手振りを示しながら聞いたら手回しは理解してくれましたが、flashlight が通じません。何度か説明していたら"Oh, torch!"と言ってくれました。アメリカでは懐中電灯は flashlight ですが、こちらでは torch (トーチ)のようです。「全部売り切れた」と言われ「他の店にはないか?」と聞いたら何軒かに電話で聞いてくれて「Antigua St.の店に2個ある」と言われ、そこへ行きました。このときはwind-up torchという名前であることがわかっていたので、レジでそれを聞くと「さっき売り切れた」と言います。「おかしいな。リカトン店でここにあると聞いたんだけど」というと「ああ、あんたか。ここに確保してあるよ」と2個出してくれました。
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ハンドルを1分間回して発電するとLED電球が1時間点くようになっています。その他にラジオ、サイレン(警報)、携帯の充電(ノキアしか充電できないようだが)にも使えます。電池がないので普通の懐中電灯より軽量です。この手のものはもちろん日本でも売っていますが、多分売り切れでしょう。1個25ドルでしたが関東・東北にいる人にはこれが一番のお土産だと思います。クライストチャーチも地震があったのでほとんど在庫がないようです(カトマンズという登山用品店には別の種類があったがラジオ付きは90ドル、電灯のみは40ドルもした)。問題は宅配便が大幅に遅れていて配達に10日以上かかりそうなことです。

ラグビー・ワールド・カップ
9月から第7回ラグビー・ワールド・カップがニュージーランドの各地で開催されます。クライストチャーチでは2つの準々決勝と5つの予選リーグ試合が行われる予定でそのためのスタジアムもできていましたが、昨日国際ラグビー評議会はワールドカップの試合をクライストチャーチで行わないことを決めました。スタジアムは地震によるダメージが大きく、大修理が必要でそれには最低で6ヶ月かかり開幕に間に合わないというのが理由です。準々決勝はオークランドで行われます。クライストチャーチ市長は怒りと失望の談話を発表しました。

Ken Ringの予言 続き

Ken Ringという人が3月20日に再び大地震が来ると予言していることは前項に書きました。ニュージーランドの人気キャスター John Campbell 氏は2月28日彼のニュース番組"Campbell Live"で Ring 氏へのインタビューを行い、Ring 氏を信じられないと一方的に非難しましたが、これに対して1000人を超える視聴者から抗議の電話、メール、ネットへの書き込みがあり、Campbell氏は翌日の番組で失礼があったことを謝罪しました。昨夜(3月16日)、Campbell Live を見ていたら、今度はRing氏の大地震再来の予言がどんな理論に基づくものか、またそれに対する科学者の批判を放映しました。クライストチャーチ地震についてはRing氏は2月18日に地震が来ると予言し、それには±3日のずれがありうると言っていました。実際には予言より4日遅れて地震が来ました。”Ring理論"では地震は月と地球の重力の関係で起こることになっています。3月20日は月と地球の距離がもっとも接近し、満月でもあるので月の影響が最も大きくなり、大災害が起こると去年から言っています。そして大地震が起こる可能性が強い場所は東西に延びる活断層がある場所で、それは南島のマールボロ地方とカンタベリー地方北部(クライストチャーチはカンタベリーにある)だとまで言っています。
http://www.predictweather.co.nz/ArticleShow.aspx?ID=306&type=home
3月20日に何事もなければ、Ring氏は3月11日に起こった日本の地震が自分の予言に相当すると言い逃れるかもしれません。しかしそれでは月の周期とあまりにずれすぎます。それよりも私は Campbell Live が Ring 氏を全面否定する態度から科学者を動員して批判する方向に変わったことに注目しました。これまで Ring 氏の言うことに耳を傾ける人は少なかったのですが、日本の大地震を見て、ニュージーランド国民の間で再び地震が襲ってくるかもしれないという不安が募っていることを反映していると思われます。

イルカやクジラの地震予知能力
水曜日に行った英会話教室でイルカやクジラの地震予知能力が話題となりました。クライストチャーチ地震の前日にニュージーランド南端のスチュアート島で100頭以上のクジラが座礁して多くのクジラが死にました。また東北地方の地震の1週間前には茨城の海岸で50頭のイルカが座礁しました。そういうことからイルカやクジラは地磁気の変化を感知し、それに異常が起こると方向感覚がおかしくなるのではないかという俗説があります。しかしスチュアート島はクライストチャーチから700キロも離れており、クライストチャーチ近くのカイコウラやアカロアにもイルカやクジラがいますが、そこで彼らの行動に異常があったという報告はありません。またニュージーランドではクジラの座礁は頻繁に起こっており、これはニュージーランド近海でクジラが増えすぎているためだという説もあります。日本ではナマズが地震を予知するという説があるよと話したら「へーぇ、そうなんだ」と皆が感心していました。
(2011/3/17)
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by tochimembow | 2011-03-16 16:41 | 大地震
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定年退職後、リフレッシュのためニュージーランドを半年間漂流しているうちクライストチャーチ大地震に遭遇。日本に戻ったら、またしても働くことに。 片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず(芭蕉)


by tochimembow
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