人生漂流

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ロワール古城巡り

ロワール川はフランスの中央部を東から西(大西洋)まで流れるフランス最大の川です。その流域のロワール地方は「フランスの庭」と呼ばれ、15世紀から17世紀に建てられた大小10あまりの古城があります。そのうち3つの城をめぐる日本語ツアーに参加しました。パリから約3時間でロワール地方に入ります。
シュノンソー城(Chateau de Chenonceau)
 最初に訪れたのがシュノンソー城です。ロワール川の支流シェール川に沿って、優美な城が立っています。
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ここには面白い逸話が残っています。アンリ2世の家庭教師であったディアーヌ・ド・ポアティエは王より20歳年上でしたが、歳をとっても美貌が衰えることがなく、アンリ2世の寵愛を一身に受けていました。イタリアのメディチ家から輿入れしていた正妻カトリーヌ・ド・メディシスは不遇をかこっていました。アンリ2世は馬上での槍の試合で負けて、その傷が元で亡くなります。その後、カトリーヌはディアーヌを追い出して、城主になったとのことです。(写真はディアーヌ)
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カトリーヌはシェール川をまたいで、大きなギャラリーを作り、ここで夜な夜な宴会を開いていたそうです。
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ダ・ヴィンチ終焉の地 ル・クロ・リュセ(Le Clos Luce)
 次に訪れたのはアンボワーズ城の近くにあるレオナルド・ダ・ヴィンチ終焉の館、ル・クロ・リュセです。ダ・ヴィンチはもちろんイタリア人で、メディチ家がパトロンとなって、絵画、彫刻、建築、解剖学、音楽、数学、工学などさまざまな分野で歴史上でも最大の天才ですが、フランソワ1世が熱心に口説いて、フランスに移るよう勧め、この地のル・クロ・リュセの館に住み、3年後の1519年にここで息を引き取りました。ダ・ヴィンチがフランスに来ることを決意した理由の一つは、イタリアではミケランジェロやラファエロの人気が高まり、ダ・ヴィンチの人気が下がってきていたことがあると言われています。
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フランソワ1世はダ・ヴィンチを父のように慕っており、ダ・ヴィンチが亡くなったとき、大変悲しみ、ダ・ヴィンチの遺体を抱えている姿(アングル作)が絵として残っています。
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写真はダ・ヴィンチが使っていたベッドです。
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ダ・ヴィンチの住居からアンボワーズ城が臨めます。シャルル7世、8世、フランソワ1世などが過ごしました。アンボワーズ城とル・クロリュセの間には地下道がありますが、これはフランソワ1世がダ・ヴィンチに会いに来るため、掘らせたものです。約500メートルの距離があります。
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ダ・ヴィンチは自分の作品の中でモナリザが特に気に入っており、死ぬまで手元に置いていました。これがイタリアで描かれたモナリザがフランスのルーブル美術館にある理由です。

シャンボール城(Chateau de Chambord)
ここはフランソワ1世がフランス王となって、最初は狩猟小屋としていたものを後に城に建て替えました。フランソワ1世はダ・ヴィンチのパトロンとなるなど、芸術振興に熱心で、フランス初のルネサンス国王と言われています。
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この城には426もの部屋があり、城の中にダ・ヴィンチが設計したと言われる二重ラセン階段があります。階段を上る人と降りる人がすれ違わずに行き来できる当時としては斬新な雪渓がされています。
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この階段を昇り降りしながら、ダ・ヴィンチがもう少し後で生まれていたら、DNAの二重らせん構造をだれよりも早く思いついていたのではないかと思いました。
この城の敷地はパリ市とほぼ同じ面積で、ヨーロッパ最大の森林公園となっています。
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 このツアーのガイドの高橋さんは大変博学な人でフランスの文化や歴史についていろいろ学ぶことができました。たとえば15~16世紀のフランスは、イタリアに比べると大変野蛮な国で、城の中にトイレすらなく、食事にナイフやフォークを使わず、素手で食べていたことなど、イタリアから后を迎え入れたりすることでイタリアの文化が入り、今のように洗練された(あるいは気取った)文化となってきたということです。フランス料理はイタリア料理より高級な食事のように言われますが、かつてはひどく遅れた食文化だったのですね。フランスが近代化する上で、イタリアの財閥メディチ家は大きな影響を与えています。(2013.8.25)
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by tochimembow | 2013-08-28 05:53 | パリ旅行
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定年退職後、リフレッシュのためニュージーランドを半年間漂流しているうちクライストチャーチ大地震に遭遇。日本に戻ったら、またしても働くことに。 片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず(芭蕉)


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